数が読めぬ!


この夏も話題の作品が続々映画化されるようで、書店は正直困っております。

もう7月の早期注文書(コミック)の数を書かないといけないのですが、これが今の段階ではどうなるか良く分からない。

ナゼなら・・・非常に本の売れ数が読みにくい作品達だからなのです。


その一つ目は
ゲド戦記

これはスタジオジブリ作品ですし、原作もファンタジーの中ではかなり有名作品ではあるのですが、如何せん監督が宮崎駿氏ではなく宮崎吾朗氏だというところや、ゲド戦記自体が「ナルニア国物語」などと比べると内容が少しばかり哲学的で子供には若干難しい可能性があることが問題なのです。

しかも、原作出版社は天下の岩波書店
この出版社は基本的*1に返品を受け付けてくれません。

そして、徳間書店から7月に出版されるアニメのフィルムコミックがまた、数が読めない!!
以前「千と千尋」や「ハウルの動く城」の様なヒット間違いない作品は、夏休みという事もありドッカーンっと仕入れたのですが、「ゲド戦記」は・・・今のところ微妙な原作の売れ具合・・・そして宮崎作品という神通力が、果たしてどのくらい通用するのか・・・大変悩ましい所です。




二つ目は
ブレイブストーリー

原作は人ぞしる直木賞作家宮部みゆき作品。
しかし、宮部作品自体の読者の多くは"推理小説"と"時代小説"のジャンルが良く読まれるようで、今のところ文庫の売れの勢いが弱い気がします。
多くの宮部ファンの中でどれだけ読む人がいるのか、また内容がファンタジーでどちらかというとジュニア向けとして売りたい様なのに、角川スニーカー文庫の方が通常の文庫より字が小さくて読みにくい(難しい漢字等はかなにひらいてあるのですが・・・)のは一体どういうことか?

そのコミックが講談社(だっけ?集英だったかな?わすれた(笑))から発売されるのですが、これも、コミカライズされた方がどんな方なのか全く分からず(不勉強を言い訳にしてますね、スイマセン)読者層もイマイチ読めなくて・・・売れるなら結構行くとは思うのですが、何しろうちの店は客層が異常に高いもので、その方たちやそのお孫さんにどれだけの浸透力があるかというと・・・いまだ未知数なのが現状なのです。


全く悩ましい限りです(-_-;)

まあ、メディア展開されたものは売れる事は売れるんですけれどね(^^ゞ。
それ以上にこういう作品は当たるととんでもなくなってしまい、商品の確保に一苦労するのですが、ヤマが外れると・・・鬼のように注文した在庫を返品せざるを得ない為、返品率を異常に上げてしまう諸刃の剣なのです。


もう少し時間があれば、評価などもわかってくるのですが・・・今の段階では、まだ売れるという確固とした手ごたえもなく・・・。

むむむ〜。


どうしたもんでしょう(-.-)

*1:返品条件などが付いたものに対してはこの範囲ではないのですか、滅多にありません