ホントにいいんですか?

今日は雨。



この雨で桜はもう殆んどが散ってしまい、私の大好きな青葉の季節になります。

実は子供の頃から、桜が咲いた後の柔らかな、目に痛いくらいの瑞々しい新芽を見るのが桜の花を見るのと同じくらい好きなのでした。

葉桜になると、その頃にはもう桜をじっくり見る人はいなくなってしまうので、思う存分堪能できる良い環境も好きになる要因の一つでしたが、なによりも同じ桜なのに花が散ってしまうと見向きもされなくなる事への天邪鬼な反抗なのかもしれません。



さて、今回は先日うちの店にいらしたお客様のお話です。







歳の頃は、もう八十歳は幾つか超えているであろうご婦人のお客様で、テレビの番組表の雑誌をレジに持ってきて、


「買うから、コレの広告をすべて切って欲しい!」


とのこと。

なんでも、持ち帰り時に広告ページがあれば本が重くなるので荷物を軽くする為に本の広告部分を切って欲しいという事なのですが、これがなかなか難しい



雑誌のスクラップ等全くしたことがない事も原因なのでしょうが、カッターで切り始めると、きれいに切るのがホント至難の技で、どうしても必要なページを傷つけてしまうのです。

それに、後でまた来ると言い残して去っていかれたので、どれだけ残せばいいかもイマイチ分からなくて・・・、そんな事も切る作業の妨げになったりしてかなり時間が掛かってしまいました。


悪戦苦闘の上、三分の一を残して切り終えて暫くすると、お客様が再度売場にお戻りになりました。

恐る恐る薄くなった雑誌を見せると(その時にちゃんとしくじって切りすぎた所を説明しました)、


お客様は切り過ぎてやぶれた表紙を見ても、カッターが突き刺さった後の裏表紙を見ても、切り口がめちゃくちゃギザギザでページが非常に捲りにくい状態でも、


「ああ、軽くなった〜」




といって不機嫌にもならず(私ならばきっと怒るであろう出来なのに・・・)その雑誌を持ってお帰りになりました。



たしかに、最近の雑誌は広告が多過ぎる!


このお客様は特殊でしたが、やはり本を日々触っている私達も、

「何ゆえこんなに重いのか!」と思うものが多々あるのです。

特に、女性誌

殆んどは広告で(ああいうものは広告も記事なのだという事ですが)異常なる重さ。

よく世の若い女性はあんなに重い本を買って持って帰っているのですねぇ〜。もしかして腕鍛えてる?って思ってしまいますよ。

皆同じような広告(大体が同じ企業だったりする。儲かってるのか!?)なので、もう少し全体的に軽く(コレは雑誌についてなんですが)できないのでしょうかねぇ?


特にお年寄りが読まれる本には重くならない様に、出版社さん、ユニバーサルブックでひとつお願いします(これで、書店員の腰も少しは救われる・・かも・・知れない)。