複雑です


今日昼前頃、コミックの商品整理を行っていると、二十代位の女性が私に


「今日のコミックの新刊はもう出ていますか?」

と訪ねてこられました。

もうすでにコミックの新刊は店頭に並べられていたのでその様にお答えすると、なんだかうかない様子。


なので

「お客様、どの様なものをお探しでしょうか?」

と水を向けると

ビブロスの新刊なのですが・・・10日に新刊が出る予定なのですが?」

とのお答え。



・・・実は、先週に出版社「ビブロス」は自己破産を申請し、現在は事実上倒産している状態なのです。


その旨をお客様に告げると、かなり驚いた様子。
これからどうなるのか、とても心配されていました。


しかし、これからのことについては今現在では何一つお答えする事が出来無い状態なのです。


今回は主にコミックや小説を出版されている会社だったのですが、全ての情報は、まず取次店より倒産の知らせがあり、その時点で現在店頭に並んでいる書籍をどうするのか決定されます。

大体は一定時間は返品可能であることが多く、今回もそうだったので全て返品という形にしましたが、潰れてしまうとすぐさま返品不可能になる出版社もあり、そうなってしまうと全てがロスという事になってしまいます。

ただ潰れてしまった事によって本の価値があがる場合もあり、その場合はリスク覚悟(売れ残っても返せない)で店頭にそのまま並べたりするときもありますが、うちの店はかなりの確率で返品という方法が取られています。


出版社は大抵、突然潰れる事が多く、いろんなジャンルを出版していた会社が潰れたりすると、店中をその出版社の商品を探して駆けずり回らなくてはいけないので、かなり大変です。

今回はジャンルが少ない事と、出版している本の内容のも少し特殊な内容でしたので、一箇所にかためて置いてあった為、探すのは比較的楽でしたけどね。



ビブロスさんも今後どうなっていくのかは全く分かりませんが、シリーズモノをすっと読んでいる読者や、好きな作家さんなどがいる読者のためにも、どこか別の出版社が版権を引き継いでいって頂ける事を願っています。