ふと、我に返る瞬間です

先日の横浜旅行にて、美しい月を見ました。



夜も更けた頃、暫く過ごしていた建物から出ると、海上の天空に懸かる有明の月が目に飛び込んできました。

月は何ともいえず優美で、その時の自分の高揚感を鎮めてくれ、私に静謐な時間をほんの少しだけ与えてくれました。



こんな風に月を見たのは久しぶりのことです。


いつも日々の忙しさに取り紛れ、夜空を眺める事も少なくなってしまった今、なんだかはっとさせられる瞬間でした。


思えば・・・

高校時代、友人達と学校には存在しなかった天文部を作ろうと奔走していた事。

その友人達と真夜中望遠鏡で初めて見た土星の環の不思議さ。

ツーリングの旅先で見た本当に自分のいる場所に降って来る様な錯覚にさえとらわれた流星群。

田舎の山の頂上で、シュラフに包まって見上げた、その暗く開かれた宇宙(ソラ)の怖いような美しさ。

そして、宝石箱をぶちまけた様な夜空の星が、曙の空に一つ一つ消えてゆき、その中をまだ昇りきらぬ太陽の光を浴びた人工衛星が横切って行くその喩え様の無い不可思議な存在感。



ほんの少しの間だけれど、美しい更待月の中に、思い出が甦っては泡の如く消えていきました。



この横浜旅行の趣旨とは全くかけ離れてはいる(笑)ものの、何かしら私の中では繋がって一つの意味のある事になってゆくのでしょう。


そんな月を見たからなのか、私がまだ実用書担当だった頃に天体の写真集が出るた度に購入していたことを思い出し、自宅に戻ってからそれらを改めて眺めてしまいました。

私の中でお薦め本は・・・

フル・ムーン

フル・ムーン


コレは、新装版として、若干小型サイズのものも出ているのですが、是非大判をお薦めします。


・・・でも、もう大判は出版社品切れなんですけどね^^;

新装版は持ちやすいのが利点(それだけか?(笑))です。

この写真集では、月のありのままを見ることが出来ます。


そして、

ビヨンド

ビヨンド

これはまだ最近出版された本なので、あちこちの書店で見かけます。

惑星探査機が撮った太陽系写真達です。もちろん無人探査機もあるので、かなり遠くの惑星の姿も見ることが出来ます。

今の太陽系の姿にただただ圧倒されます。





最後に少し古い本になりますが、私がこの様な高価な本を買った最初の本です。

地球/母なる星―宇宙飛行士が見た地球の荘厳と宇宙の神秘

地球/母なる星―宇宙飛行士が見た地球の荘厳と宇宙の神秘


この本は、私が天体や星を好きになるきっかけを与えてくれたといっても過言では無いかもしれません。

天体写真の中で一番好きな、アポロ11号が撮った「月から見た地球」(hanadaの画像として無断使用(ホントはダメですよね)してます)の写真が収められている写真集です。

=漆黒の虚無漂う宇宙空間に、珠玉のように蒼く輝きながら荒れ果てた月の大地の地平から昇ってくる母なる地球=

奇跡の写真達です。


今は図書館でしか見ることが出来ないかと思いますが、是非一度ご自分の目で感じてください。