せっかく書いたのに!

さっきながーい文章をアップしたのに・・・上書きして消してしまった。


・・・気を取り直して、まずはご挨拶。
私は某田舎にある本屋にて書店員をしています。
一口に書店といっても色々な所がありますが、私が勤めている書店は、田舎のターミナル駅に程近い百貨店の中に入っていますので、お客様のほとんどが中高年の方々、そしてその子供やお孫さん達なのです。
なので、田舎といえども、なかなか楽しい事が一杯起こります。



今日いつものように売場に行くと、前日、前々日と休日だった為にブックトラックには動かす事が恐ろしい程本が渦高く積み上げられていました。

この中で、私が注文した書籍は1/3程。後は全て新刊なのです。

全て棚に入れるのは絶対無理!


まだ新人の頃、返品することがいけないことの様に思えて、出来るだけ棚に入れようとぎっちぎちに押し込んだり、「とりあえずストック(書棚の下の引出)に入れておこう」攻撃で凌いでいました。


そんな時、取次(本の問屋さんです)の方が
「何でも全て棚に入れる必要はないよ。この店ならではの商品の選択をすればいいんだ。自分が売れると思ったものを置けばいい。それ以外は新刊でも返品してもいいんだよ」といってくれたのです。
そっか、それていいんだ。
今まで自分に自信が無かった(今でも無いケド)事もあったけど、その言葉で返品に対する意識が変わりました。
今では知らない出版社は即返品、著名な作家さんでも2ヶ月動かなかったら返品へんぴーん。
「必要ならまた注文すればいいや」って御気楽店員街道驀進中



でも、今日のように数多くの新刊を見る度不思議な気持ちになるのです。


全部は棚には入らない、ならどれかを選んで、どれかを返品しなきゃいけない。
日々私の手を通り抜ける沢山の本達、その本の運命を選択するのは私なのです。
パッキンケースに入れられて返品され違う書店で第二の人生(その方が売れるかも?)を歩むのか、それともひなびた田舎の書店(うちのことよ)の店頭に並ぶのか。


その本を書いた作者じゃない


たしかに、どんな商品も同じように取捨択一されて店頭にならんではいるのだけれど、本は書いた人が直に見える、数少ない商品の中の一つの様な気がしてならないのです。




今日はたのしい話じゃなくてちょっぴり真面目に書店員の苦悩(?)を書いてみました。
まだブログを始めて数日しか経っていないのにこんな重たい日記を書いてしまってすいません。
でも、いつも納品しながらずっと考えていた事です。